平成14年度 地域連携事業講演会 第1・2回

公開日 2003年05月27日

平成14年度地域医療連携事業 第1回講演会

平成14年4月4日(木)午後7時~    新館3階講義室
演題 : 早期胃癌のEMR~外科治療に迫る~
講師 : 中央病院 消化器科部長 片岡 孝一

院内外の皆様にご出席いただき、ありがとうございました。
数多くの先進的な治療例について検討され、ご講演いただきました。
当院も癌拠点病院として、ますます重要な役割を果たしていくことになります。
今後はさらなる機能分担により、一層医療連携を強化していく必要性があります。

 

平成14年度地域医療連携事業 第2回講演会

平成14年5月24日(金)午後7時~   厚生棟3階会議室
演題 : 病診の機能分担とは~慢性呼吸不全の在宅医療~
講師 : 熊本中央病院地域医療連携室長、呼吸器科医長 吉永 健

 

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熊本中央病院の概要
病床361、15診療科、国家公務員共済連合会直営
熊本市内にはほぼ同規模の公的病院が他に5ヶ所あり、大学付属病院もある。
平均在院日数14日、初診紹介率50%前後

 

熊本中央病院呼吸器科紹介
一般病床51、RCU6:合計57床
医師:8名、呼吸器科専任理学療法士1名ほか
呼吸器科における病診連携についても具体的に講演いただきました

 

急性期病院と診療所機能の違い

急性期病院機能とは

入院を中心とした急性期医療~外来機能は縮小し、初診紹介を増やし再来を少なくする
診断、治療機器を充実させる
高度急性期医療に必要なマンパワーをそろえる

 

診療所機能とは

かかりつけ医として地域住民のプライマリケアを行う~外来・在宅を中心
高額医療機器への投資は避ける
患者の病状に応じて連携病院を選択し、検査や入院加療を依頼す

 

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急性期病院機能に徹するということは~全職員の意識改革が必要~

自分が勤める病院の機能は何かということを常に意識する

病院は単に診療所が大きくなったものではない
病院の軒先を借りて「かかりつけ医」をしない

 

高い医療レベルを維持するために研鑽を怠らない

向上心のないスタッフは去ること

 

病院完結型ではなく、地域完結型の医療を考える

リハビリ、慢性期医療は次の医療機関へバトンタッチ!

 

急性期病院での医療の特徴

病院全体がICU化する

全病床の約1割が集中治療ベッドだが、一般病床の患者の重症度も高くなってきている

 

クリティカルパスを適用しやすい疾患が好まれる

典型的な手術、検査に診療の重点がおかれる

 

重装備し、かつマンパワーも多い

診療単価が低い疾病を扱いにくくなる
*設備投資と人的投資が肥大化した急性期病院は後戻りができない!

 

病診連携を進めていくには~病院勤務担当医師が心すべきこと~

「かかりつけ医」にならない
患者さんとの間に紹介医師が存在するという意識を常に持つ
紹介医師との連絡は密にとる
患者さんの治療が一段落したら必ず紹介元にお返しする
治療経過報告書は丁寧にかつ解りやすく
「顔の見える病診連携を目指す」

 

<印象>

さわやかなイメージの吉永先生から、時には厳しい切り口での、実績と信念に基づいたご講演をいただきました。これからの医療を早い時期から計画的に実施されてきており、徳島県においても具体的な取り組むべき方向性を示していただいた気がしました。講演後には、会場から医師会の先生方から熱心な質疑もいただき、明解にお答えもいただきました。
患者様中心の医療を提供していく上で、地域完結型の医療を考えていかなければならないということは、3月にも岩崎榮先生(日本医大常任理事)の「自己完結医療の終焉」という言葉を使われたご講演でも同様でありました。(編集子)