救急外科・外傷センター

ご挨拶

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TOP KNIFE から外傷センターへ ~当院での外傷者受け入れの取り組み~

外傷センター長 大村健史

 2017年 4月より徳島県立中央病院に救急外科・外傷センター( Emergency Surgery & Trauma:EST )が開設されました。開設に関してご協力いただきました関係者の方々には、この場を借りてお礼申し上げます。

 当センターは外傷外科・救急外科・外科集中治療を三本柱として、外傷患者あるいは救急外科患者を一貫して診療する新たな部門で、Acute Care Surgery と称されることもあります。以下に外傷センター設立までの取り組みについてご紹介させていただきたいと思います。
防ぎえた外傷死(予測生存率 50% 以上での死亡)が 2000年の全国調査で 40% あったという衝撃的な報告がなされて以来、外傷診療改善の気運が全国的に高まり、JATEC など外傷初期診療に関するコースが開催されるなど官民挙げての取り組みが行われるようになりました。一方、ER で一時的であれば状態を安定化されたあとの治療、特に外科的治療に関しての取り組みは比較的最近まで普及していませんでした。

 当院でも外傷診療に重点を置くようになり、遅ればせながら 2009年より院内外傷初期診療コース、mini TEC が開催されるようになりました。外科治療に関しては 2010年から外科勉強会 TOP KNIFE が始まりました(開催は現在までに 340回を超えます)。外傷患者は常時発生しているため、すぐに患者を TOP KNIFE チームが受け持つようになり、さらに要望に応える形で、毎日のオンコール体制を敷いて 365日 24時間体制をとるようになりました。さらに、重症外傷患者の増加に伴って 2012 年頃より救急外来で緊急開胸・開腹手術ができるよう ER の整備がすすめられました(チームワークの構築、指揮命令系統確率、物品の準備など)。2013年にはドクターヘリ運用が始まり、より重症患者が遠隔地から搬送されるようになり、救急医あるいは外科医個々のスキルアップ、術後の ICU 管理などが課題となりました。

 外傷では2つとして同じ症例はなく教科書通りに事が進むことはありません。さらに現場で習字に患者の命運を決する決断を下す(decision making )必要に迫られます。より専門性の高いプロフェッショナル達によるチーム作りが救命率向上のためには必要です。また、消防・輸血・手術・ICU など院内外の各部署と適切な連携をとるためには組織としての立ち位置を明確にする必要があると考え(リクルート活動含む)外傷センターが作られました。

 患者受け入れ態勢の再構築、他医療機関との連携、ハイブリッドER の導入、外傷医の教育など課題が山積みですが、”最高水準の医療で、外傷患者を幸せにする” の理念を追求できるよう、これらに全力で取り組んでいきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

 

EST開設ポスター 当院の外傷手術およびIVR件数推移

 

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